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全国中学校スキー大会の現状

今日(2/7)午後6時、NBS(長野放送)のニュースで、昨日から長野県野沢温泉村にて開幕している「全国中学校スキー大会」についての特集があった。
その番組によると、現在この大会は行政側の補助が見込めず、ここ数年、存続の危機に直面しているという。これについては同日付の信濃毎日新聞でも特集が組まれていた。番組終了後に改めて新聞を読み直した所、大会運営がとても困難な状態である事がわかってきた。

全中スキー大会は毎年、全国各県内の自治体の持ち回りで開催されているのだが、近年引き受け手が無くなってきており、去年・今年は開催見送りまで検討されたという。運営経費・約5000万(国も補助金で1部負担)を負担出来る自治体が無く、存続の危機になっていたのだ。
そこに、かつて数多くの五輪代表選手を輩出してきた長野県野沢温泉村が名乗りを上げ、地元の中学生や村民達がボランティアとして大会運営に協力する形で「経費節減」する方式が取られた。
テレビでは中学生がコースの整備や場内アナウンスなどを務め、選手の食事は地元住民による炊き出しでまかなう姿が放送されていた。文字通り「手作り」の開催といってよく、これで経費は約3000万に抑えられたという。
さらに他の都道府県から特別分担金を集めたり、選手の付けるゼッケンにスポンサー名を付けてスポンサー料を取ったり、個人・団体から協賛金を募ったり(最終的に450件・435万円に達したという)と、何とも涙ぐましい努力で不足分の経費を補ったらしい。

素直に凄いと思った。
全中スキー大会を運営するのに、そこまでしなければならないなんて…

この大会は是が非でも存続させなければならないだろう。廃止なんて事になれば、間違いなく日本全国のスキー人口が減少するだろうから、放置しておけばそのうち世界レベルのスキーヤーがいなくなるどころの騒ぎではなくなる。今月下旬に北海道・札幌で世界選手権(通称・世界スキー)が開催されるというのに、こんなニュースを観ることになるとは…

本当に大変な事だ。

本来中学生の大会なのだから税金で運営すべきなのだろうけれど、今の各県の財政状況では現実的に厳しいのは確か(事実、長野県も数年前に「このままではあと3年で財政再建団体(現在の北海道夕張市と同じ状態)に転落」と発表した事もあった)。今後、永続的に大会を存続させるには…せめて冠大会にしたらどうだろう?「○○杯・全国中学校スキー大会」とか名づけて。冠なら宣伝効果が高いだろうからスポンサーは付きやすいし、料金も高く設定できる。でもそうしたら各方面から反対が来るのだろうけれど、ここまで存続問題が大きくなっているのなら一考の余地はあるとは思うけど、無理かな…
by wataridori21 | 2007-02-07 23:24


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