タグ:フリースタイルスキー ( 32 ) タグの人気記事

フリースタイル世界選手権・エアリアル競技

NHK・BSにて、先日(3/10)にイタリアのマドンナ・ディ・カンピリオで開催されたフリースタイルスキー世界選手権・エアリアル競技が放送された。

エアリアルとは、人工的に作られたキッカー(ジャンプ台)をスキーで飛び、難易度の高いアクロバティックなエアを決め着地し、5人のジャッジによる採点(採点にはいろいろ細かいルールがある)で順位を決める競技。
エアの種類はいろいろあり、「レイ(1回転・捻りは無し)「フル(1回転1回捻り)」「ダブルフル(1回転2回捻り)」「パイク(膝を曲げずに腰を90度以上曲げる)」などがある。

今大会では日本人は男子で倉田孝太郎選手が出場している(女子はなし)倉田選手は予選で21位となり、残念ながら決勝へは進めなかった。

この放送の解説は元オリンピック日本代表でカルガリー五輪に出場し11位の成績を残した工藤哲史氏。工藤氏はエアリアルの魅力について「誰にも出来ない事をやる、というところですね」と語った。

この日の競技場は気温が2度と高く、エアの後のランディング(着地)を失敗する選手が続出していた。選手がキッカーを滑ったあとにはシュプール(スキーが滑った後に残る、板のあと)がくっきりと残っている。かなり劣悪といっていいかも知れない。

まずは女子。エア台は2回転用の「ミディアムキッカー」、3回転用のビッグキッカーを選手がそれぞれ使い分けていた。
その中でメダルを獲得した3人は次の通り、

1位→李妮嫏選手(リ・ニナ、中国)、2位→オリ・スリベッツ選手(ベラルーシ)、3位→ジャッキー・クーパー選手(オーストラリア)

李選手はトリノ五輪・銀メダリストで、エアはダブルフルフル(2回転3回捻り、1回転目が2回捻りで2回点目が1回捻り)。
スリベッツ選手はレイパイクフル(3回転2回捻り)
クーパー選手は2007年W杯1位のベテラン。エアはレイフルフル(3回転2回捻り)

続いて男子の部。エア台は3回転用のビッグキッカーを使用する。

1位→韓暁鵬(カン・ギョンホウ、中国)、2位→ディミトリ・ダシンスキー選手(ベラルーシ)、3位→スティーブ・オミッシェル選手(カナダ)

韓選手はトリノ五輪・金メダリスト。エアはレイダブルフルフル(3回転3回捻り)。エアはスピーディーで美しく、ランディングも完璧だった。
ダシンスキー選手はトリノ五輪銀メダリスト。レイダブルフルフル(3回転3回捻り)エア・ランディングともに完璧だったがキッカーから飛んだ際に膝が曲がってしまい減点されてしまった。
オミッシェル選手はエアがレイダブルフルフル(3回転3回捻り)。エアは素晴らしかったが、ランディングの再に腰が曲がってしまい減点。

なかなか観られないエアリアルの放送をしてくれたNHKさんには心から感謝したい。
まさに「鳥人のエア」と言ってよく、まさに「誰にも出来ない事」を魅せてくれた。

本当に面白かったね♪
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-15 23:59

モーグルの魅力

モーグルは短編小説である。

「女性の肌は…」のCMじゃないけれどね。

なぜそう思うかというと、モーグル競技を知れば知るほど奥が深くて、それでいて競技自体はわずか30秒の短時間で終わるからである。
モーグルとは雪のコブの事で、この競技の基本は文字通り、コブを綺麗に、早く滑るスポーツといえる。しかし雪とは難しいもので、スキーの経験のある人なら誰でも分かる事だが、1日として「雪質が全く同じ」と言う事はない、100回ゲレンデに行けば100通りの雪質が待っている。自然とは本当に偉大だよね。
そんなやっかいな雪でつくりあげた、あの急斜面のコースに人工的にコブを作り、そこを高速で滑り降りる。途中には2つのエア台が設置されてあり、そこをアクロバティックなエアを決めた上でゴールしなければならない。ターン・スピード・エアを、選手達が自分なりにバランスよく組み合わせ、美しく、そしてアグレッシブに魅せる。そしてそれを30秒以内の短時間で表現するのだ。見方を変えると、これこそ「短編小説」といえるのではないか。

それに対してノルディックスキーのクロスカントリーは「長編小説」だ。競技場を出て雪の被った平地・野山を長時間掛けて走り、ゴールを目指す。板のワックスをどれにするか、ストックは?ライバル選手の前に出るか、後ろに付くか、何kmでスパートを掛けようか、タイムは1時間~2時間、参加選手達の喜怒哀楽の表情を見ていると全く飽きない。

僕としてはモーグル観戦に熱中出来たのはクロスカントリーを同時に堪能出来た事が大きかった。短時間の競技と長時間の競技、言い換えれば同じスキー競技なのに全く異質のスキーでもある。だからどちらも観ていて楽しい、全く飽きない。これは我ながら幸運だったと思う。

来季もW杯は沢山見たいな♪


さて今回で僕は、モーグルに関してこのブログで書くのは、ひとまず1区切りにしようと思う。現在富山県で全日本選手権が行われているが、僕にとってはW杯がすべて終了した時点で実質終了と言っていい。次に再び取り上げるのは秋頃になると思う。その頃までに日本チームがどこまでレベルアップしてくれるのか、今から楽しみに待ちたい。

それから、この場を借りて、上村愛子選手にお礼を言いたい。僕がモーグルの世界に引き込まれたのは彼女のブログを愛読するようになってからだ。それまではモーグル競技と言えばオリンピック中継で観戦するくらいで、あとはそれ程注目もしていなかった。それだけに彼女のブログは、モーグルに興味を持つ為の、とても大事なきっかけになった事は間違いない。

上村選手、本当にありがとうございました。

それから、せんえつながらモーグルの日本選手達に1つ希望があります。トレーニングや仕事、その他で多忙だと思いますが、出来る事なら上村選手以外の選手にもブログを是非、開設していただきたい。僕はこの3ヶ月の間に日本の代表的な選手を調べてきて思うのは、あまりにも彼らに関する情報が少ない事です。
例えばディアバレー大会で3位入賞した上野修選手やボス大会(第1戦)で2位入賞した西伸幸選手、ボス大会第2戦で5位入賞した尾崎快選手など、入賞した時に「この選手についてもっと知りたい!と思っても情報がない」と言うのは、駆け出しのモーグルファンにとっては本当に残念です。せっかく興味を持てても、シーズンが終わり、春・夏・秋と過ぎて来シーズンが開幕する頃には、「あの時2位・3位だったヤツって誰だっけ?」となってしまうかもしれない。

そんな時に、そういった選手達本人の公開しているブログがあったらとても便利で、そこからファン層が広がっていく可能性は高い。ブログにプロフィールを載せてさえあれば、更新は1週間に1・2回更新するくらいで十分。
内容はモーグルにこだわらなくて良い、例えば他にやっているスポーツの話題でも良いし、他の趣味(映画・マンガ・ドラマでもいいし、車・釣り、ちょっとマニアックに模型やコレクションとか…)の話をUPするだけでも、ファンにとっては親近感の持てるものになるはずです。

2年後には日本の猪苗代でフリースタイル世界選手権も開催される。その時に、先日のノルディックスキー世界選手権のような、「コアなファン以外はあまり注目しない大会」になる事だけにはなって欲しくないし、その時は「上村愛子」の看板を掲げれば!という発想じゃなくて、「日本チームここにあり」となれるものになって欲しい。その為にも、今からブログという形で少しずつ、これからモーグルファンになる人達の為にも、是非作っていただきたい。これは大きなPRになることは間違いない(実際、他のフリースタイル競技、スキークロスやエアリアルの選手の多くはブログを運営している)

まあ、これは僕の1人よがりの考えかも知れないけれど…(汗)


僕はこの3ヶ月の間、W杯を一通り観てきて、「モーグル観戦ってこんなに楽しいものなんだ」と何度も実感してきた。その事はとても幸せに思う。

本当に楽しかった♪

では、モーグル日本代表選手の皆さん、今シーズン、本当にお疲れ様でした。それでは!
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-15 01:54

西伸幸選手(モーグル選手)

先日(3月2日)、ノルウェーで開催されたW杯・ボス大会・モーグル競技(第1戦)で見事2位となったのは西伸幸選手。

西選手は神奈川県川崎市出身で、まだ21歳の若手選手だ。2003年にジュニア世界選手権で優勝した経歴を持ち、ナショナルチームの一員として海外のW杯を転戦、現在は白馬スキークラブに所属している。

ボス大会は、昨夜NHK・BSで録画放送されていたので観てみた。コースはかなりの急斜面で、気温は競技開始前は2度と高く、雪質はかなり悪い。解説の三浦豪太氏によると「実は日本人はこういった(急斜面の)難しいコースは得意なんです」との事。

西選手は何と1番スタート、しかし第1エアから綺麗なバックフリップを決め、ターンも早い、そして第2エアでは高くて鮮やかなコーク720を決めてゴール。本人は、何度も何度もガッツポーズを決めた。三浦氏は「非常に、彼の特徴であるストックのポジションが高いんですよね。ですので上半身を邪魔させずに、しっかりと吸収動作を行える。両方のエアとも高かったですね」と解説していた。

男子の部が終了し、優勝はデール・ベッグ・スミス選手、2位は西伸幸選手、3位にアレキサンドル・ビロドー選手。
アジアの新鋭の活躍に、地元のリポーターが、

「Congratulations!(おめでとうございます!)」

それに対して日本語で「とても嬉しいです」とコメント、しかしその後の質問には、

I can not speak English!

まあ、無理ないけど…(笑)

その後ヤンネコーチに尻を引っ叩かれながらの祝福、何とも微笑ましい♪

しかしデール選手、ビロドー選手の長身2人に対して、彼は一際小さくみえる。でも、これこそまさに「小さな巨人」、1998年長野五輪・スピードスケートの表彰台に立った清水宏保選手の姿を思い出した。これをきっかけに来季は飛躍の年になるといいね。

西選手、来季も頑張ってください!
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-14 21:44

デール・ベッグ・スミス選手(モーグル選手)

先日のフリースタイル世界選手権・デュアルモーグル競技は本当に面白かった。

その中で一番印象に残ったのは、男子の部のデール・ベッグ・スミス選手(オーストラリア)とショー・カシマ選手(アメリカ)の対戦、それもスタート前の2人の様子だった。

デール選手は、じっとスタートの合図と自分のダッシュに神経を集中させているのに対し、カシマ選手は、隣りのデール選手をチラリ、チラリと見ていた。これを観た瞬間、僕みたいな素人でも「あ、終わったな」と直感した。もう集中力が途切れているのが分かる、確かに相手は男子モーグルの王者だから意識しないではいられないだろうけれど、もう、競技前から勝負が付いてしまった感があった。
案の定、ミドルの段階で大きく引き離されていった。ゴール後に、カシマ選手は見るからに放心状態になっていた。デール選手は「当然」とばかりに無表情。

これを観た時、僕はスピードスケートの清水宏保選手を思い出した。
清水選手は1998年の長野五輪・500mで金メダルを獲得しているのだが、後にその時の様子が「神の肉体・清水宏保」(新潮社発行、著者・吉井妙子)に書かれていた。その中の、2本目のスタート前の事(以下、原文のまま抜粋)、

「長野五輪の500mの二日目、タイミングが合わず、注意を与えられた清水は、親をも殺さんばかりの目つきでスターターを睨みつけた。後に、それは作戦だったと笑いながら語ったことがある。
『睨みつけることによって、スターターをビビらせ、自分の間合いで引き金を引かせるんです。注意を受ける動きもわざとしたんですよ』
そんな話を聞いた時、とんでもないことを考えているアスリートだと思った。自分の身体や精神を支配するだけでなく、観客、選手、スタッフを含めた会場全体を支配しようとしている。だが、勝つことやタイムを縮める事を常に考えていれば、色んなアイディアが湧き出てくると清水はいったものだ」


僕は、カシマ選手はスタート前に、相手や会場の雰囲気に呑まれてしまっていたと思う。それに対してデール選手は会場のすべての人々の雰囲気を味方に付けていただろうし、本人が、表向きには言わないが、あらゆる準備というか、勝つ為の、信じられない程の条件を手中に収めた上でスタート台に立っていたと思う。勝負師として必要なものを、すべて心得た上で望んでいたのではないか。

このときのレースを見た瞬間、「ああ、この選手はまさに王者だな」、と思った。事実、その後の対戦相手も全くと言っていいほど相手にならなかった。

しかし本当に凄い選手だ。さらに驚いたのはデール選手はまだ22歳で、カシマ選手とは2つしか年が離れていない事だ。ついでに言えば、上野修選手より1つ下(!)でもある。

多分、バンクーバー五輪までこの人が帝王なんだろうなあ…(汗)
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-14 08:27

フリースタイル世界選手権・デュアルモーグル競技

2日遅れになってしまったけれど、フリースタイル世界選手権・デュアルモーグル競技について。

まず予選(上位16位以上が決勝進出)での日本人選手の結果から、
男子は上野修選手が6位で通過、尾崎快選手(18位)、西伸幸選手(20位)、附田雄剛選手(25位)の3人は通過ならず。
女子は伊藤みき選手が14位で通過、上村愛子選手(19位)は通過ならず。

画面は現地のイタリア、マドンナ・ディ・カンピリオへ。競技開始前にデュアル競技について谷口広明アナ・里谷多英選手・原大虎氏の3人が見所を語った。
原氏は「性格が現れます。やっぱり勝ち気な選手、限界を超えてても飛べる、心の強い選手が勝ちますね」
里谷選手は「私は嫌いなんですけど、何回も滑らなければいけないんで、でもデュアルのほうが良い成績の時が結構あります。でも、滑っても滑ってもまだ終わらない。最後のほうは酸欠になるくらいになりますね」

しかし、前回同様に画面では「観光映像」が…特に甲高い歌声が、

ウザッ!(笑)

さて、競技開始!まずは1回戦、
女子では、期待の伊藤みき選手はマルガリータ・マーブラ選手(オーストリア)と対戦、序盤は伊藤選手がリードしていたがミドルで追い抜かれ第2エア後にはすでに勝負あり。前日3位入賞を果たした地元のデボラ・スカンジオ選手(イタリア)は敗退。
男子では、上野修選手はミドルでのターンが素晴らしく一時リードしていたが、第2エアのランディングに失敗で敗退。前日優勝したP.A.ルソー選手が「番狂わせ」の敗退、これだからデュアルはわからない。

競技は続いてセミファイナル。
女子は前日の優勝・準優勝者の対決となった、クリスティ・リチャーズ選手(カナダ)とジェニファー・ハイル選手(カナダ)の好カード。しかし蓋を開けてみればジェニファー選手が圧倒的な強さで勝利。ゴール直後にガッツポーズ!よほど前日の敗退が悔しかったのだろう。
男子はデール・ベッグ・スミス選手と、デュアルでは強いギルバート・コラス選手が決勝へ。とにかく強かった。

3位決定戦。
女子では、クリスティー・リチャーズ選手(カナダ)を相手に、僅差のタイムで上回ったマルガリータ・マーブラ選手が勝利で3位入賞。さぞ「鬼コーチ」も喜んだだろうね(笑)
男子はルスラン・シャリフリン選手(ロシア)が勝利。彼のフロントフリップは鮮やかだった。

そして遂にファイナル。
女子はジェニファー・ハイル選手(カナダ)、男子はデール・ベッグ・スミス選手(オーストラリア)。
やはり、終わってみればこの2人、もはや「敵なし」だね…(汗)

順位は次の通り、
女子、1位→ジェニファー・ハイル選手、2位→シャノン・バーキー選手(アメリカ)、3位→マルガリータ・マーブラ選手(オーストリア)
男子、1位→デール・ベック・スミス選手、2位→ギルバート・コラス選手(フランス)、3位→ルスラン・シャリフリン選手(ロシア)

これで世界選手権モーグル部門は終了。デュアル競技は2選手の直接対決での駆け引きが見物だったね。スタートからミドルでのスピード対決、エアで相手の動向が気になってのランディング失敗…本当に面白い♪

競技終了後に里谷選手がルスラン・シャリフリン選手(ロシア)のフロントフリップを絶賛していた。そして「なんなら、今度は『ダブル・フロントフリップ』で」と要望、

エエ!?前方2回転??(笑)

さてフリースタイル世界選手権、残るはエアリアル競技のみとなったが、15日にNHK・BSで録画放送がある為、これを見た後に感想をUPするつもりだ。

では、今日はここまで。see,you!
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-12 22:14

里谷多英選手(モーグル選手)

去年の暮れ、長野県・飯縄高原スキー場内にある「里谷多英コース」が来シーズン(2007/08年)限りで廃止される事がニュースで流れた。

このコースは1998年2月に開催された長野五輪・モーグル女子で使われ、日本代表の里谷多英選手が優勝を勝ち取った。これを記念して「里谷多英コース」と名づけた経緯がある。
当時について、「だから、いつも笑顔で」(著者・上村愛子)で様子が描かれている(以下、原文のまま抜粋)

「多英さんがオリンピック決勝ですべるとき、わたしはゴールエリアでインタビューを受けていた。ちょうどスタートしたのがわかったので、インタビューをいったん中断してもらい、じっとすべりを見ていた。ターンもスピードもエアも最高で、「うわ!すごい!」と、真剣に見入ってしまった。
そして多英さんがゴール。掲示板を見ると、ナント点数が25点!その瞬間、気づいたら多英さんの所に駆け寄っていた。インタビューも何もそっちのけだった。
興奮して、「25点、よかったね!」と声をかけたら、「あれは多英の記録じゃないよ」なんてことを言うではないか。「何言ってるの?あれは多英さんの記録だよ」と返すと、ゴーグルのミラーレンズからのぞく目が、みるみるうちに涙でいっぱいになった。そして次から次へそれがあふれてくるのがわかった。それをみたら、わたしまで泣けてしまった。
それまで抱き合ったことなんてなかったのに、もう、がっしり抱きついちゃった」


当時の日本は平成不況の真っ只中で、銀行・証券会社が自主廃業・国有化(どうみても倒産状態)のニュースが続き、大半の人達が閉塞感ばかりを感じていた時期だった。その中でのこの金メダル獲得は大きな明るい話題となった。
そのコースが廃止、時代の流れだから仕方が無いにしても、淋しいニュースだった。実現出来るならば、ジュニア世界選手権は開催される予定とはいえ、来季(08年)の全日本選手権の開催地こそ、このコースにして欲しい。

今回イタリアで開催されているフリースタイル世界選手権・モーグル競技のテレビ中継では里谷選手が元気に解説業をこなしていた。僕自身、ラプラーニュや猪苗代での解説も見たが、初めは「凄い」や「そうですね」しか話さなかったが、解説に慣れてくるといろいろな話をしてくれる。技術的な事、コースの事、さらに海外選手の裏話(笑)まで…

近年はトリノ五輪を含めて思わしくない成績になり、今季は怪我の治療でW杯はすべて欠場する事となった。
しかし来季は頑張って欲しい。彼女は日本人女性初の冬季五輪・金メダリストであり、ソルトレイク五輪の銅メダリスト(日本人女子選手では初の冬季五輪2大会連続メダル獲得者)だ。
特に長野県在住の僕としては、特に思い入れが強い。当時モーグル競技自体にあまり関心が無かったが、「初めて日本人女性が冬季五輪で金メダルを獲得した」事は、あの閉塞状況(今もまだそうではあるけれど)だった日本の中で、大きな希望の光だった。多くの人々が「日本もまだ捨てたもんじゃない」と感じさせてくれた選手なのだ。

もともと日本のオリンピック選手はメダルを獲得したからといって、その時に賞賛を送られる以外では見返りはほとんど無い。それなのに「国の代表」として日々トレーニングを続けている。おそらくプライベートな部分では多大な犠牲を払っているはずだ。
でも彼らはオリンピックに、文字通り人生を掛けて望んでいる。そしてその結果が里谷選手の金メダルだった。だからこそ、今の彼女にはもう1度、輝いて欲しい。来季は鮮やかな復活を成し遂げて欲しいと思っている。

里谷選手、応援していますので頑張ってください!
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-11 19:42

フリースタイル世界選手権・モーグル競技(男子)

続いて男子です。

やはり女子同様に男子もエアの後のランディング(着地)で失敗する選手が続出。
サミー・ムストネン選手(カナダ)が滑った際に、解説の原大虎氏は「かなり抑えてますね。第2エアがよほど入りにくいんだと思います。男子はミドルでスピードが出ますので、エア台手前で沢山スピードを抑えないといけない。しかしサミーがこれ程抑えるのは珍しいと思います」
タイムが出た直後にサミー選手は不機嫌そうな顔で「ナイス!!」と叫ぶ。里谷選手がポツリ、

「嫌味っぽい」

ウォーレン・ターナー選手(カナダ)は第1エアで720+グラブ、高速ターン、そしてコーク720と鮮やかにまとめた(でも何故か点数が低くなってしまった)
クリストフ・スターク選手(ドイツ)はツイスター4連発+スプレッド、ミドルのターンも良く、バックフリップ+アイアンクロス。滑り終わった後に「何とも言えない」笑顔を見せたが、点数は伸びない。里谷選手は「ツイスターは完璧にやっても点数が付かない、何でか分からないですけど…」

先日の猪苗代で愛嬌タップリの「サムライ・ファッション」を見せたデビッド・バビック選手(アメリカ)は、バックフリップ+アイアンクロス、ターンは今一つだったがコーク720は決まり、ゴールでは「附田雄剛選手ばり」のダイナミックなパフォーマンス(笑)
王者デール・ベッグスミス選手(オーストラリア)はバックフリップ+アイアンクロス、ターンも素早くこなし、コーク720でタイムも21.18でこの時点で1位。
アレキサンドル・ビロドー選手(カナダ)はターンは崩れてしまったが第1エアでダブルフル、第2エアではコーク1080(タッチダウンしてしまったが)を決めた。この果敢な挑戦には拍手を送りたい。里谷選手によると、彼はかつてエアリアル競技もしていたという。
ギルバート・コラス選手(フランス)はコーク720を飛んだ後のランディングで失敗、第2エアでのサイドフリップ+グラブは良かっただけに残念。
前回大会優勝者のネイサン・ロバーツ選手(アメリカ)はフルツイスト、ミドルを果敢なターンで切り抜け、(底抜けに高い)バックフリップ+アイアンクロス、この時点で2位、お見事としか言いようがない。滑り終えた後にバビック選手は握手で迎えたが、デール選手は「フン!」と知らんぷり…まあ、

「両雄並び立たず」というわけですか…(怖ッ!)

予選で1位だったP.A.ルソー選手(カナダ)はバックフリップ+アイアンクロス、高速ターンからフルツイスト、タイムは20.05(!)、第2エア手前で崩れたがうまくまとめた、さすがだね。そして文句なしの1位で優勝!

1位→P.A.ルソー選手(カナダ)、2位→デール・ベッグスミス選手(オーストラリア)、ネイサン・ロバーツ選手(アメリカ)

開始前は「どうなっちゃうんだろう?」と思ったけれど、さすがにハイレベルの選手はうまくまとめてしまう。楽しい大会だったね。
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-11 18:30

フリースタイル世界選手権・モーグル競技(女子)

すっかり更新が遅くなってしまった。実は風邪を引いてしまったので、前回の書き込みも高熱で右往左往しながらだったから、自分でも何を書いているのか上の空だったし…(汗)

さて、まだ回復していないけれど、とりあえず書いてみますか!
フリースタイル世界選手権モーグル競技は、日本チームにとっては不本意な結果となってしまった。予選(上位16位まで決勝進出)では女子では上村愛子選手(北野建設)のみと通過、若手成長株の伊藤みき選手は残念ながら17位で惜しくも落選。男子は上野修選手が19位が最高位で全員予選落ちとなった。

…しかし、コースがかなり荒れていたようで。

場所はイタリアのマドンナ・ディ・カンピリオ。現地の気温は2度。テレビでは競技開始前に大会の見所やコースの状況が詳しく解説されていく。

解説の里谷多英選手の説明では「全体的に、滑ってコブを付けたと言うよりもコブを盛ってるんで、尖がったコブで、ちょっと滑りづらい」
同時解説の原大虎氏は「見た感じ、凄いテクニカルで、セクションが短いという事で、ジャッジからすると減点をもの凄く大きく取るんじゃないか、ミスの少ない選手が上に行くんじゃないか」

しかし、途中で実況の谷口広明アナがポツリ「なかなかいい景色ですね」、テレビでは、

延々と地元の観光映像が…(笑)

さあ、競技開始。しかし名選手達が次々と失敗の連続、ミッシェル・ローク選手(アメリカ)、特にオードレイ・ロビショー選手(カナダ)の2度の転倒は痛々しかった。ああ、ニコラ・スドバ選手(チェコ)も失敗、シャノン・バーキー選手(アメリカ)はエアを「遠慮がち」に飛んで点数が伸びず、マルガリータ・マーブラ選手(オーストリア)は第1エア後のターンで暴走してしまい減点、

原大虎氏は「ジャンプ台とラインがずれている。第1エアのジャンプ台の真ん中を飛ぶんじゃなくて、ラインに寄って飛ばないといけなくなっている」
里谷選手は「ジャストでランディングして、ああいうふうに穴が空いてスキーが止まって、前につんのめっちゃっているんで『コースを直して』って言いたいですね、選手がかわいそう」

それほどの悪条件の中でベスト3に輝いた選手は次の3人。
地元のデボラ・スカンジオ選手(イタリア)が第1エアで360、第2エアはバックフリップを決めタイムは24.41、最後は飛び上がってゴール、彼女が3位で銅メダル。
クリスティー・リチャーズ選手(カナダ)は第1エアで360、ターンも綺麗で第2エアのバックフリップも決まりタイムは24.73、特にターンがとても綺麗だった。
女子のトリはこの人、女王ジェニファー・ハイル選手(カナダ)、スタート前からもの凄い気合が入っているのが画面から分かる。第1エアの360、ターンと無難にクリアしたがバックフリップ+アイアンクロスと決めたが着地で崩れて、タイムは24.60で惜しくも優勝ならず。

1位→クリスティー・リチャーズ選手(カナダ)、2位→ジェニファー・ハイル選手(カナダ)、デボラ・スカンジオ選手(イタリア)

特にスカンジオ選手の喜びようは観ていて良かった。地元イタリアで開催の世界選手権での銅メダルだけに嬉しかっただろう、本当におめでとうございます。

上村愛子選手は第1エアでコーク720を行ったが着地でタッチダウン、残念ながら14位となった。里谷選手は「ポジションが後ろ気味、まだ調子に乗れてないのかな」。FIS大会では今季終了、このあとの日本選手権では頑張ってください。

この大会で話題になっていたのがもう1つ。一時引退していたが大会前から復帰が噂されていた、カーリー・トゥルー選手(ノルウェー)も出場してきた事だ。彼女は元女子モーグル女王だったが1年前に引退し、現在は服飾デザイナーとして活躍しているという。しかし第1エアで鮮やかなDスピンを決めたのには驚いた。1年ブランクがあった筈なのに…これで「一夜限りの復活」なの?(汗)
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-11 16:28

もうすぐ始まるフリースタイル世界選手権・モーグル競技

さあ、いよいよ今宵はお楽しみの…モーグル♪

直前という事で注目の選手を挙げてみますか?ただし先日のエイペックス大会・ボス大会はまだ映像を観ていないので、猪苗代大会までを判断して書いてみる。

まず女子。昨シーズンのW杯で上村愛子選手(日本)が出る大会すべてで実行した3Dエアが話題を呼び、今季は男子並みのエアを強行する選手が増えた。
コークスクリュー720もそうだが、ポピュラーだった360(横1回転・別名ヘリコプター)から720(横2回転)にチャレンジするケースがあった。ラプラーニュ大会でニコラ・スドバ選手(チェコ)、猪苗代大会ではミッシェル・ローク選手(アメリカ)が挑戦していた。特にベテラン32歳のローク選手が成功させたのは凄い(学生時代はフィギュアスケート選手だった経歴がある)。
あとモンガブリエル大会・ディアバレー大会で優勝したシャノン・バーキー選手(アメリカ)、クリスティー・リチャーズ選手(カナダ)の巧みなターン、サラ・シェリーン選手(スェーデン)の綺麗なフロントフリップ(前方宙返り)、小柄ながらダイナミックでスピード感溢れるターン技術を見せてくれるマルガリータ・マーブラ選手(オーストリア)
そして何といっても今季でW杯4連覇を達成したジェニファー・ハイル選手。ターン・スピードで右に出る選手はなくそれだけで十分な為、高度な3Dエアをする事無く、着実に優勝回数を重ねている。やっぱりこの人かな?さすがに女王、やはり強いね。

続いて男子。最高級の3Dを見せてくれるデビット・バビック選手(アメリカ)。彼はコーク1080をW杯で初めて披露した実力者。…しかし猪苗代で見せた、

あの「お茶目なカツラ」は何やねん(笑)

ウォーレン・ターナー選手(カナダ)はスピード感溢れる720+グラブ(スキーを掴む)、その優美なエア。その美しさに見惚れるフルツイストを決め、ターンも素晴らしいP.A.ルソー選手(カナダ)
忘れてはならない、多彩なエアの数々で常に観客を驚かせてくれるアレキサンドル・ビロドー選手(カナダ)
そして王者デールベッグ・スミス選手(オーストラリア)。ターン・スピード・エアすべてで文句の付けようが無い完璧な選手だ。三浦豪太氏は「彼が滑るとコブが小さく見える」と評した。ターンを見るだけでこちらを魅了してくれる、まさに男子モーグルの王者。

まだまだ挙げたい選手は沢山いるが、今回はこれまで。
あと2時間あまり、ワクワクしてきた。楽しみだね♪
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-09 23:41

フリースタイル世界選手権の日程変更について

TVガイド発表の「スカイパーフェクTV!ガイド」の番組表だと10日・11日の深夜2:15となっていたのだが大会日程が変わった為、次の時間となったらしい。

J sports ネット番組表から抜粋、
3月09日(金)26:15 ■世界選手権(決勝)
男女モーグル  J sports 1
マドンナ・ディ・カンピリオ/イタリア
3月10日(土)26:15 ■世界選手権(決勝)
男女デュアルモーグル  J sports 2
マドンナ・ディ・カンピリオ/イタリア

本当にビックリした。SAJ(全日本スキー連盟)のサイトですら今だに3月8日~11日になっているのに、いつ日程変更になっていたのか…ちなみにスキークロスは一昨日行われていたらしい。
紛らわしいにもほどがある。生でテレビ観戦される方はお間違えないように、チャンネルまで変わっています。

一応こちらはJ SPORTSの番組表です。↓
http://www.jsports.co.jp/tv/winter/
※直前に変わることもあるかもしれないので、常にチェック!!

SAJのサイトも早急に更新して頂きたいが、多分事後処理で終わるのかな?選手を派遣している連盟のサイトがなんて怠慢な…(汗)
[PR]
by wataridori21 | 2007-03-08 08:41