笠谷幸生さん(元ノルディックスキー・ジャンプ競技選手)

かつて1972年に日本の札幌で冬季五輪が開催された。

その札幌五輪で一際話題をさらったのが、いわゆる「日の丸飛行隊」。ノルディックスキー・ジャンプ競技で日本人3人による金・銀・銅を独占した。笠谷幸生選手・金野昭次選手・青地清二選手が表彰台に並んだ姿は、今でも冬季五輪シーズンになると必ずと言っていいほどテレビで放送されている。

今回は「日の丸飛行隊長」笠谷幸生さんについて取り上げる。

笠谷氏は現在、サッポロノルディックスキークラブに所属し、札幌スキー連盟副会長を務めている。ここでは1984年に発行されたNumber103号での彼に関する特集記事での事。
当時はニッカウヰスキー株式会社(現在はアサヒビールの子会社)の販売促進課長を務める傍らナショナルチームのコーチをしていた。記事の中で彼のオリンピックについての思いを話す(以下、原文のまま抜粋。著者は佐々木譲氏)

「オリンピックの勝利というのは全然意味が違います。ぼくの名前がまだ金メダルを取ったって事で覚えられていますからね。ただ、それも15年で消えますね。栄光なんて片っ端から消えていきますよ。いま高校生のジャンプの選手なんか、札幌オリンピックを知らないって子がいるものね。ぼくの名前を覚えてもらえてるのも、あと何年もありませんよ。ただ4年にいっぺんくらい、オリンピックイヤーにだけはちょっと思い出してもらえるかもしれないですね。

そしてジャンプ競技についてこう語った。

「ぼくは本当は意気地がないんですよ。でもジャンプなら、1秒、いや、3秒我慢すればいい。だから飛べたんです。ジャンプって短い時間集中できればいい競技ですからね。

ジャンプって目立つ事の好きな人がやっているんじゃないでしょうか。目立ちたくて、その為にみんな努力するんだから。
ぼくなど、観客は多いほうが良いですよ。札幌オリンピックのときも、まわりのガヤガヤがあって乗せられたってところもありました。でなけりゃ勝ってないでしょうね。みなさんの念力で飛べたんじゃないですか」


そして最後にこう締めくくった。

「スキーは好きですからね。ジャンプ、いいですよね。ロマンがあります。たかがジャンプ、されど…、というところでしょうかね」

言葉に一つ一つに、スポーツマンらしい爽やかな雰囲気が感じられた、元五輪金メダリストの言葉だった。
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by wataridori21 | 2009-07-06 21:12


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