1928年(昭和3年)2月、新潟県高田にて、第1回神宮スキー大会が開催された。
1924年(大正13年)、明治神宮競技大会(国民体育大会(国体)の前身)が創設。この大会は、全日本選手権とは違い、一般国民にスポーツを浸透させる目的でつくられた。第1・2回大会は内務省、第3回から9回は明治神宮体育会、第10回から第13回は厚生省が主催で行われ、参加者は青年団と一般代表。 青年団は道府県単位で参加者を決め、一般代表は北海道・東北・関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州・台湾・朝鮮・関東州の12地域で予選を経て代表を選出する。大会は11月に、会場は東京の明治神宮外苑競技場。1943年まで通算14回おこなわれた。 その第4回大会が1927年(昭和2年)に開催されたのだが、この大会からスキー競技が設置される事となり、他の競技と違い冬に行わなければならない為、翌年2月に「第1回神宮スキー大会」として開催する事となったのである。 開催するにあたって委員会が設置され、メンバーは河本禎助(委員長)・中川新・泉掬次郎・鈴木信三(学生連盟代表)・小川勝次。開催地はスキー発祥の地である新潟県高田が選出された。 そして昭和3年2月11日・12日の2日間の日程で開催された。しかし「神宮スキー大会」の内容が、当時はまだ全国の選手に認知されず、参加選手の多くは地元・新潟や長野県の出身者ばかりで占められた。 結果は、距離15kmで1位が宮下義明、2位が岡本重五郎、少年の部で1位が松橋朝一、2位が清水麟一。30kmで1位が上石巌、2位が井村才太郎。ジャンプ・少年の部で1位が井野久満治、成年の部で1位が尾島政敏。女子の部も1km・3km・5kmリレーが行われ、リレーでは青森・弘前高女が優勝した。 明治神宮競技大会・スキー競技は、その後11回大会まで、通算7回開催された。
by wataridori21
| 2009-08-13 06:39
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