明治43年(1910年)2月、長野県諏訪にて第2回諏訪湖1周スケート大会が開催された。
この大会は、前回大会の覇者・小口卓襄による大会2連覇という結果となったが、彼の優勝の原動力となったのは「靴スケート」。この時期の各選手が使用していたのは「下駄スケート」「草履スケート」だったのだが、大会直前に来諏してきた京都・西本願寺の大谷光明師が靴スケートを持ち込み、小口が真っ先に使用してみたところ大幅に記録が伸び、他の選手を寄せ付けずの優勝に繋がったのである。ちなみにタイムは、1位・小口(40分45秒)、2位・花岡俊晴(47分0秒)、3位・浜秀一(48分6秒)であった。 明治44年(1911年)2月、第3回諏訪湖1周スケート大会が開催。1位・井上繁雄(40分15秒)、2位・小泉金吾(41分00秒)、3位・武居正次(41分05秒) 明治45年(1912年)2月、第4回諏訪湖1周スケート大会が開催。1位・笠原喜代司(40分02秒)、2位・牛山康興(40分40秒)、3位・小林茂(40分45秒) この大会では男子だけでなく女子競技も行われ、30名が参加した。諏訪湖の片側半分を使った約2里のコースで、1位・笠原とくゑ(9分35秒)、2位・河西ちづ(10分01秒)、3位・牛山やす(10分45秒)。優勝した笠原は男子優勝者・笠原喜代司の妹で、つまり兄妹による男女アベック優勝である。 明確に残っている記録としては、この大会が、初の女子スピードスケート競技ということになる。 この年に明治天皇が崩御し、大正元年となった。
by wataridori21
| 2009-09-26 07:17
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