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松坂大輔投手(メジャーリーグ投手)

日米プロ野球界の歴史の1ページ。

カンザスシティーのコーフマンスタジアムにて、4/5(現地時間)にボストン・レッドソックス対カンザスシティー・ロイヤルスが行われた。そう、この試合こそ、あの松坂大輔投手のメジャーリーグ・デビュー戦だ。

スタンドでは松坂と同じ18番のユニフォーム姿の現地ファンが親指を立ててニヤリ、幾つもの応援プラカードが並ぶ、「松坂大輔」や「K」が見える。レフト・ライトの観客すべてが遠く異国の地から来た、新しいスーパスターの登場を固唾を呑んで見守っている。

記念すべき松坂投手の最初の対戦相手となったデビット・デヘスース外野手は試合前にコメント、

「彼はストレートを投げてくるだろう、そのストレートを打っていかなければならない」

試合開始。ロイヤルズの先発はグレインキー投手、まだ23歳の若手投手でメジャー4年間で通算14勝を挙げている。1死から走者を置いたが3番デビッド・オルティス選手(去年は本塁打・打点の2冠王)を打ち取る、アウトローの球のコントロールが素晴らしい。しかし4番マニー・ラミレス選手がライトオーバーのタイムリーヒットでレッドソックスが先制1-0、後続打者は凡打となり1回表が終了。

ベンチから松坂投手が元気良く走り出した。ファールラインを軽い足取りでジャンプ、そしてマウンドへ…
解説の与田剛氏(彼は新人時代は『彼ならメジャーで必ず成功する』と言われた豪腕投手だった)は語る。

「嬉しそうですね」

スパイクの感触を確かめるようにしながら投球練習を開始。ゆっくり、繰り返し、投げる。帽子を被り直す、しゃがみ込み息で指先を暖める。そしてジェイソン・バルディック捕手が駆け寄る、松坂投手が「OK!」とニッコリ。

主審が「PLAY!!」

ゆっくりとしたモーションで振りかぶる、1球目、ド真ん中への直球!
バットにボールは当たるがファール、デヘスース選手は「畜生、狙ってたのに!」とばかりに右足を蹴り上げて悔しがる。実況の工藤三郎氏によるとスピードガンは93マイル(150km)を計測したという。

捕手からのボールを受け取る。ボールを両手で擦る、無表情だが、どこか笑っているようにも見える。

2球目はチェンジアップ、そして3球目のスライダーが真ん中に入り、デヘスース選手は鮮やかに左中間に弾き返す、センター前ヒット。野手からの声に、松坂投手は無表情でウンウンと頷く。
2番エステバン・ハーマーン選手には1-2からセカンドゴロで1アウト・ランナー1塁。
3番マーク・ティーエン選手に対してはボール先行でカウント1-3、プレートから足を外すと観客から一斉にブーイング。そして四球、1アウト1・2塁。
4番エミル・ブラウン選手には0-1から内角高めの直球、ピッチャーゴロとなり2塁送球、1塁転送、ダブルプレーで3アウト。

松坂投手は無表情でマウンドを去っていく、ベンチではチームメイトからの祝福。

観客からは「ようこそ、アメリカへ」とばかりに温かい拍手が鳴り響く。


メジャーリーガー・松坂大輔の挑戦は始まった
by wataridori21 | 2007-04-06 19:57


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